少年かしこvol.7「鹿 金〜シカガネ〜」

急遽できた一日のお休み。ひきこもりたい気もマンマンだったけど、妙に気持ちが外に向いているので思いたってしもきたで観劇。小劇場での、全く知らない劇団の舞台。こうして映画でもみにいくくらいの気軽さで劇場に足を運ぶのもいいね。今は、なにかいろいろ観たい気分なの。


内容と展開は、よくある話だと思った。ホラーのような、サスペンスのような。

あらすじ(公式サイトより抜粋)
「さあ、ゲームを始めようか・・・」
人里離れた山中の廃屋に集まった、まるで面識のない八人の男女。豪雨により孤立した彼らに次々と憑依し襲いかかる【悪霊】とは一体何者か? そして徐々に明らかにされる謎のキーワード「鹿金」の正体とは? 
少年かしこ待望の新作・不条理サスペンス!
2006年、舞台セットは床に貼った一本の白いテープだけという大胆な発想で、誰もを驚かせたあの「オーディション会場ココ↑」以来となる少年かしこの新作・不条理サスペンス作品です。
今回は、豪雨により孤立した山中の避難小屋が舞台。密室サスペンス風なストーリーです。とは言え、そこは少年かしこ流ですから、もちろん今回も一筋縄では行きません(笑)
あなたの感性と想像力の限界に迫る「鹿金」にどうぞご期待ください!

とても狭い舞台に、大人数のキャラクター達。いきなりたくさん出てきたのでこれは把握できるのか・・?と思っていたが、それぞれのポジショニングとキャラクターがハッキリとしていたので徐々に理解ができていった。中でも、雰囲気ある女優さんがいて、結構目を奪われたりもした。
それぞれのキャラが抱える謎があるため、何なんだろう?どうなるんだろう?とゾクゾクしながら見ていく。後半、怒涛のようにその謎が明かされていくところがすごく良かった!
渋谷の雑踏に佇み、今にも無差別殺人を決行しようという男が何故か持っていた一冊の小説。気になりそれを読み出すところから始まる。小説の内容と、その男と、もう一人のある男が徐々にリンクされていくようなストーリー。小説の中身自体がこのお芝居の中心にもなるんだけど、それは密室ミステリーのようなお話。救いのなかった小説の話と、現実世界のラストにほんの少し救いがあることとの対比がよかったのかな。まあ、人間の奥底の話というか・・・。
途中まではゾクゾクしながら観ていたんだけど、転・結での展開がわかりにくくてもったいないなーと思った。もう少しわかりやすく、丁寧に描写してほしかったかなあ、と思う反面、そのスピードがないとダレてしまうのかも・・とも思ったり。ただ、表現自体はやっぱりわかりづらかった気もするから終わったあとの感覚がちょっとビミョウだったんだよね。
終演後、たくさんアンケートを書いて劇場を後にしました。
ふむ、しかしやっぱり舞台をみるっていいな。生身の人間が必死に表現しようと舞台上でふんばる姿にやっぱりものすごくパワーをもらう。時間を見つけてまたいろいろ観にいきたいな。とても良い刺激と勉強になりました。