それでもボクはやってない

それでもボクはやってない スタンダード・エディション [DVD]

それでもボクはやってない スタンダード・エディション [DVD]

TV放送のを録画して観ました。
・・・やるせねぇ。 無実の青年が逮捕され、裁判に持ち込み、判決が出るまでを淡々と描いた、ドキュメンタリーのような作品。あくまで主人公は無実の彼だけれども、それぞれの立場の人間とその感情が、絡まずきちんと立てられていて非常に良いと思った。どうしても主人公或いは主人公側の人間に感情移入してしまうけれど、やはり自分も女性なので被害者側の気持ちも深く考えてしまう。
最後、判決が読み上げられているときに挟まれる主人公のモノローグは、映画を観ていて自分が感じてたことと同じであったから、なんだか気持ちもぐっときてしまった。つらい・・・。
あくまで裁判というのは、真実を明らかにする場所ではないのだな・・と。そうであるべきだとは思うけれど。証拠を並べ立て、裁判官が判断をする、というだけの場所。この場合はほとんど証拠もない状態だからもっと厳しいものなんだ・・・。
しかし観ていて、被告人の母親はもとより、友人と元カノの真摯な態度にとても感動した。
・・裁判というのは様々な思惑がこんがらがるほど絡みあうところなんだね・・・ 真実どうこうよりも結局、利益不利益のほうが先にたつんじゃねーの!?と嫌悪感すらある。
ふう・・・なんともやるせない映画だった。