ARTE Y SOLERA 愛と犠牲

いってきましたー!ってことでいろいろ感想とか前置きとか。興味のある方のみどぞ!


そもそもなんでこの公演にいったかということから話し始めるととてつもなく長くなる気がする。けどとりあえず物事には理由があるのでかきかきと。  んっとやっぱりフラメンコをちゃんと観てみたい!と思ったのは翼さんの影響ですね。これはきっぱり。今までほとんど見たこともないし漠然としたイメージしか持っていなかったし。興味がないわけじゃなかったけど。松竹座公演でフラメンコをやる、と聞いてから、ささやかにですが色々調べてみたり動画を漁ってみたり。それで「漠然としたイメージ」というやつもわりかし遠くないなと確認、&ん、このジャンル、すきかも・・?と興味を持ち始める。興味を持ったらとりあえず観てみないと気がすまない。しかし全く知らない世界、どこの何に行けばいいかもわからない。タブラオには行ってみたいな、とぼんやり思う日々。しかしまあ「観てみたい」と思ったとはいえとりあえず私は翼さんの公演を先に見るべきだよなーと思っていて。彼のフラメンコをとにかく見なくては、と。だって私が観たいのはまず「今井翼のダンス」だったから。 そして8月が過ぎ素晴しかった公演を反芻する日々。そんな時に目にしたこの公演告知。えっと実はこれ、World's Wingにおけるフラメンコの振付を担当されていた先生なのです。(パンフにも載ってます) うっ。行ってみたい!しかし・・日生公演直前かぁ・・どうしよ・・としばし悩んでいたのですが・・。だってお金も時間もないじゃないか!けれど・・見てみたいと思っていたフラメンコ、何に行ったらいいかもわからず途方にも暮れていたフラメンコ、むしろこのタイミングでこの方の公演があるのは運命なんじゃあああそうに決まってるっっこれ逃したら多分あたし行かないかもしれん!!と勝手に納得してチケットを取ってみました。見やすそうな2階席を選んで。どきどきしました。決して安くはないチケット・・・。ジャニ以外だとどーしてこんなにサイフの紐がきつくなるのか。いやそれはおいといて。 そんな経緯というか自分内会議により行くことになったのです。  話はずれますけどそもそもが私、じゃにーずなんてっ!と思っていた状態から雷を落とされたのが光一さんのアンダルシアだったもので、ああいった雰囲気が嫌いなわけないんですっ!そういう自信はあった。なんとなく、多分行っても「いかなきゃよかった」にならない自信が。・・そういう心の保険がないと動けない小心者だったりするんで_| ̄|〇
はい長い前置き終了!ここからは感想です。
いやーーーーーーーーー楽しかった!!すっごく!!!行ってよかった観れてよかった!!まずはそれにつきます。私、本場のフラメンコも知りませんし本当にちゃんとした「フラメンコ公演」を見たのは初めてなので、何がセオリーで何がオリジナルなのかも全然わかりませんが。いいよねとりあえず観て楽しかったっていうのがまず一番だよね!
まずはじめに歌と演奏のみのステージ。フラメンコギターをかき鳴らす男性3人、パルマ(手拍子)をしながら歌う男性二人・女性一人。持っていたイメージしていたそのものの雰囲気があって、ほほうーと見入る。独特のリズムに独特の歌。パルマもとても印象的で。腹の底から出す深い声としゃがれた感じに震わせる声。雰囲気が・・!ああまさに!!ってかんじで。
次に女性の群舞。力強く情熱的なダンスで、ぴたりと揃う群舞はずっと目が離せなかった。隊列を変化させていったり二手に分かれたり、メインのソロダンサーが踊るシーンもあり、見ていて全然飽きない。女性の緩やかさ、というよりは、本当に強いステップで容赦なくダンダンとかかとを打ち鳴らしていく感じが印象的だった。それにしても腕の動きがキレイ・・・。
次に男性3人での踊り。うはーーーーっ女性と全然違う!!!常にぐいっと胸を反らせて背筋を伸ばし、崩れない姿勢。脚は常に力強くステップを踏む。肩が、腕が、手のひらの動きが、恐ろしく切れ味がいい。ぴたっ、と止まるともう全然動かない。けれどゆらりと腕を流していく感じは、薄暗闇のせいか残像が見えるほど。この残像現象がたまらなくツボだ・・・。
次は、歌手の男女が舞台の手前に出てきて掛け合うように歌いながら、ステージではピンクのドレスを着た女性が踊るというものに。・・・スペイン語なんて全くわからないので歌の意味はわかりませんが!(T▽T) 二人の歌の雰囲気をそのまま体現しているようなダンスが、ストーリーや感情をとても感じられてうっとりと観てしまった。
ここで一息、といった感じなのか、コントラバスでのベース演奏。なんか・・・弦楽器の低音って気持ちいいな〜・・とかちょっと眠気を誘われてしまいましたすみません_| ̄|〇 それとこのへんだったかな、先程までのフラメンコギターではなくトロンボーンやギターでのジャズ演奏。えっ!!フラメンコでジャズ!?とびっくり。ジャズ演奏に合わせてフラメンコを踊るんだもの。かかとは踏み鳴らしてるけどタップダンスじゃない、やっぱりフラメンコなんだ。驚いた。後でパンフを見てみたらどうやら新しい試みだったようなのですが。いや、これ、すごくよかった!フラメンコ独特の変拍子じゃない、なじみのあるリズムなのに。でも間違いなく振付はフラメンコテイストだし。ここで初めて男女の踊りの絡みがあったかな。観ていてすっごくおもしろかった!というか、好みだった!
そして、多分これがメインだよね?と思える演目。はじめは無音で大勢のダンサーが出てきて、ゆっくりゆっくり、メインダンサーを取り囲んだり持ち上げたり、ミュージカル?と思うようなはじまりで。どこからともなく鼓笛隊の音が聞こえたかと思うと、客席から鼓笛隊とともに担ぎ上げられたメインの女性が。ステージに降り立ってもぴくりとも動かないその様子だとか、曲の雰囲気だとか、照明だとか、衣装だとかが、とにかくはじめから怖くて、なんとなくほの暗くて、生きている人間の匂いも全然しないし、ほんとうにすごく怖かった。担ぎ上げてくるバックのダンサー達も無機質で、全体的に死を感じさせるような。けれどやはり場所場所で幾度もテンションが最高潮になっていく場面もあったりだとか、なんとなく「死」や「再生」を連想した。(違うかもしれんけど。歌の意味わかんないし!)  赤色や情熱的なイメージ、そして生々しい人間のダンス、というイメージしか持っていなかった私にはすごく衝撃的で。しかも、ストーリーのあるものって!・・正直こんなに芝居ちっくな感じがあるとは、できるとは、思っていなかった。それがなんとなくバレエっぽかったというか・・・バレエも曲とダンスだけで物語を紡ぐじゃないですか、ああいう印象で。  もうもう、気づいたらのめり込むように見入ってしまっていた。意味はあまりわからなくても、次はどうなるんだろう!?ていうハラハラわくわく感でいっぱいになってきて。どんどん繰り広げられていくシーンや変わっていくダンスがすっごく楽しくて。多分何十分もやっていたとおもうんだけどこの演目、あっというまだった!そして首や腰が痛くなるほどいつの間にか力が入ってた!笑 終わって拍手をしながら「ぷはーーーっ!!」ってやっと呼吸できたような気がした。  ほ、ほんとに楽しかった!!!!!観にいってよかったなあああって帰り道ぼんやり反芻していた。

こういうの、初めて観にいったけど、やっぱり私は踊りをみるのが好きだなあと改めて実感。開眼したのは明らかにじゃにいずさんたちを見てだけど。こう、美しい肢体の方々が、美しく舞う様をみるのが、本当になにより好きなんだ。人間って美しいんだ・・・!!!っていつも思うんだ。
ところでふと、今回の公演をみていて思ったこと。翼さんのこと。ちょっと語弊というか言い過ぎかもしんないけど。私、これ観にいくときに、「いやそれでもやっぱり全然違うんだろうな」って思ってたんだ。いくら踊り子好きって言ったってあたしじゃにいず以外ってあまりちゃんと観たことないし。(そりゃ皆無ではないけど・・)あたしん中でもどこかで「やっぱりじゃにいずだし」って思ってた部分はあった。(つうかジャニがどのへんのレベルのもんなのかよくわかってないんだもん) けど、これ観て逆にびっくりした。 ぶっちゃけあんまり遜色なくないか!?!?と。特に今井的フラメンコにおいては。 正直もっとずっとかけ離れてると思ったんだ、その道のプロの方とは。けど・・・いや、ほんとに、翼さん・・・・これを観た後でも見劣りしないと思う。 そりゃあ高レベルの世界の話をしたら、やっぱりプロの方々はポジション取りから細かい仕草から何から本当に巧くて、それとは違うかもしれないけれど。  常に下に下に重心を置いて踊っているこの方々を観ていて漠然と、ああ・・・そうか、元々コレ寄りなダンスの人だったんだな、と思ったりもした。(特に最近の踊りグセは。)系統というか。大別しすぎかもだけど。しかし軽やかなジャズダンスやヒップホップ系かと言われたら、いややはりクラシカルな舞踏寄りなのではと。 翼さんが何を思ってフラメンコを選んだのかはわからないけれど、その選択G・J★と思ったもの。
あとね、男性3人だけで踊るシーンで「!!!」と何度も思う部分があった。あああっ!間違いなくこの人が振付したんだわ!!と。笑 (同じ振付もいっぱいあったのだ) そのせいで松竹座の記憶がみるみる甦ってきてオーバーラップ。いかんいかん・・!と思いつつも止まらない_| ̄|〇 氏の振付、わたしかなりツボです。いやドツボです。も、もっと観たい・・・!男性パートは少なめだけど。でも・・また観たい! 今度の公演があったらまた行ってしまうかもしれません。。
やっぱりすきなんだーこういうの・・・!ってつくづく自覚しました。このジャンルって「うわあ絵にしたい!!」ていうものなんですよね。すごく・・・ポージングがきまってて美しくて、一枚絵になるようなシーンの連続で。ああ・・むっちゃくちゃ創作意欲が刺激されるよう・・・!_| ̄|〇 いろいろ落描きしてみようっと!(´∀`)


・・・翼さん観てる時には微塵も思わなかったのに(思わないようにしてるというか・・)、これを観ていたらやっぱり芽生えてしまった・・・・ たぐちのこういうの、観たいよーーー・・・・・・・・・・  ほんとうに・・・ 映えると思うんだよ・・・あの長身と長い手足はさ・・・。(但し彼の場合基本重心が上方向だとおもうけど。その矯正大変だとおもうけど)    本気のたぐち、いつ観られるんだろう・・・。いやもうこんなことつい思っちゃう自分が悪いのかとすら思うよ・・・

・・・・まあそんなネガなのはとりあえずおいとこう。とにかく楽しかった!!大満足です。